前回までのあらすじ
家に突然泊まる事になった佐藤君。さくらは寝込みを夜這いされて一線を越えてしまったが・・・
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翌朝、6月19日。佐藤くんに起こされ目を覚ますと11時。朝が苦手な私、案の定やってしまいました。暑くて部屋にいられずに庭へ出ました。
なんと佐藤くん、9時に起きて隣のゲストハウスに今日から帰る日までの宿代を払ってきたという。
佐藤くん「これで正々堂々といられるでしょ?」
・・・って、いったいどういうつもりなんでしょうか。。。
ブランチしながら話しを聞くと、ここへ戻ってきてもしさくらがまだいたら、もう少し一緒にいてみたかったとかなりなダイレクトアプローチ。
さくら「今忙しいんだよね(かくかくしかじか)それどころじゃないんだ」
佐藤 「俺も再就職までの1週間しか時間ないから、のんびり適当にやってるからさ。飯とかの時間で話しできればいいよ」
再就職!?それを早く言ってよ!(ゲンキンですねw)
さくら「仕事決めてきたんだ? 次は何するの?」
佐藤 「次も商社。M社だよ」
前社も財閥系でしたが、なんと今回も別の財閥系!
こうなったら話しは別だ!
さくら「そっか、1週間しかないんだね」
佐藤 「そうだよ。また晩飯作ってくれる?」
さくら「ついでだから・・・いいよ」
ああ、肩書きに魅かれた訳ではないんですよ、ただね、その日暮しの旅人とかがあんまりタイプじゃなかっただけです。
窓を全部開け放ち、部屋はクーラー故障中で暑くていられないので、そのままPCを持って、庭伝いにゲストハウスの風通しのいい場所を借りて執筆に入ってしまったさくら。すぐ横のハンモックで読書を始めた佐藤くん。
前回1週間滞在していたゲストハウスに顔出しに行かなくていいの?と言ったら、今回はのんびり過ごしたいとのこと。
放置したまま執筆していたら、いつの間にか側に飲み物が置かれてた。
なんて気が利くんでしょ。夜間の不快な気持ちを忘れていい気分です。
夕日を見ながら一服して、久々にごはんなんか作っちゃって(このところ忙しくてご飯作る余裕もなかったから)ホクホク気分で食べ終わったら、洗い物してくれるし。
あー、これはこれで便利だ♪と思ってたら、私がカフェに気分転換で執筆に行ってる間に、勝手にドアを締めて部屋に上がりこんでDVDを見てました。
ゲストハウスにチェックインしたところで、結局うちにいるんじゃバレバレです・・・。庭はほぼ繋がってるからゲストハウスからは丸見えなのに・・・。
とりあえず本のプリントアウトが積み上げてあったのも、見られたくない趣味のDVDもさりげなく隠し、とにかくこれまで人がこんな風に我が物顔で部屋にいることがなかったので秘密がいっぱい過ぎるわけです。
佐藤 「さくら、俺先に寝るね」
さくら「あ、うん、おやすみ」
と立ち上がった佐藤くん、自分の宿に戻るのかと思ったら、思いっきりさくらのベッドルームへ・・・
さくら「え、帰るんじゃないの?」
佐藤 「俺がいたら迷惑?」
さくら「(迷惑じゃないけど、ちょっとうっとおしい)」
佐藤 「何もしなくていいから、一緒に寝たい。いいでしょ?」
あー、もう嫌とは言えません。
少し気になってたホテル勤務の男性さえ放置プレイな中、こんな新キャラとどうにかなってしまうなんて・・・しかもちょっと魅かれてる自分もいたりして。
でも、この先のことはどうするつもりなんでしょうか。1週間だけの付き合いになるのなら割り切らないといけませんし・・・。
佐藤くんはカーテンの向こう側へ。さくらはPCに向かいながらも頭が悶々としてます。駆け引きするにも、心構えってもんがあります。
さくら「ねぇ」
佐藤 「ん?」
カーテン越しに顔が見えないことをいいことに本音トークです。
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