遠距離恋愛：『もし彼氏がモームスヲタだったら』

あらすじ：
さくらのアイドルヲタがバレてしまい、不穏な空気漂う二人。下手すりゃ距離や浮気より危機感漂ってますけど・・・

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1月2日。9時に起きたものの、眠くて眠くて、ご飯を食べてから夕方まで昼寝。
そして夢にまで出てきて怒ってた佐藤君にそれなりの覚悟をして電話をしました。

佐藤　「・・・・・・」
さくら　「もしもし？」
佐藤　「はい」
さくら　「明日、会える？」
佐藤　「あぁ・・・」
さくら　「明日もう一回ちゃんと話すけど、佐藤くんがそんなに嫌がるなら、ヲタやめるよ」
佐藤　「えっ・・・」
さくら　「まるで浮気してるかのごとく言われたら、やめるしかないもん」
佐藤　「・・・・・・」
さくら　「妄想彼氏もいないし、そこまでだったら好き好んで沖縄に引っ越したりしないよ」

何も言ってくれない佐藤君をよそに、一人でぶつぶつ話し続けるさくら。

コンサートにこんなにいっぱい行くことも普段はないよ。たまたま重なっただけで、お祭りみたいなものだっただけだもん。ファンの子たちと騒ぐのがサークル活動みたいで楽しいんだよ。うちわもペンライトも持ったりしてないし、むしろ記者みたいにレポート書いたりするの。

佐藤　「記者？レポートって？仕事？」
さくら　「仕事とはちょっと違うけど、書くの好きだし（以下略）」

佐藤君は、なんとなく興味を持ちつつ、聞く姿勢になってくれたみたいです。
私は勢いがついてしまって、開き直ったかのように話続けてました。
 

さくら　「（前略）男前っていえばね、私、最初は佐藤君のこと全然タイプじゃなくて、まぁ、一般的にはかっこいいのかなぁと思ってたぐらいだったけど、今じゃ最高にかっこよく見えるんだよ。藤○谷を見ても斜め顔限定で胸きゅんするの。佐藤君のこと思い出して」
佐藤　「斜め顔ね・・・」
さくら　「タレントに胸きゅんなんて生まれて初めてだよ。藤○谷なんて佐藤君と出会うまで興味もなかったのに」
佐藤　「全然似てねーじゃんよ」
さくら　「だから斜め顔なんだって！あごのラインとか、伏目のところが似てるわけ！」
佐藤　「俺のことそんなに好きなの？」
さくら　「好きだよ。写真見てニヤニヤしちゃうもん」
佐藤　「ふーん・・・（ちょっと嬉しそう）」
さくら　「佐藤君が世界で一番かっこよく見えるようになったよ」
佐藤　「当たり前だろ」
さくら　「リアルに浮気するよりずっといいでしょ？趣味だもん、こんなの」
佐藤　「まぁ、そうだけど・・・」
さくら　「今度一緒にコンサート行ってみる？」
佐藤　「俺はいいよ、、、」
さくら　「カップルで来てる人結構いるよ」
佐藤　「自分の彼女がきゃーきゃー言ってるの見たくない」
さくら　「私、きゃーきゃーしないよ・・・」

けど出来れば一緒に行きたくはなかったりして・・・
 

佐藤　「お前さぁ、俺がモームスのコンサート行くって言ったらどう思う？」

さくら　「えっ・・・」

佐藤　「引くだろ？なっちー！とか言ってたらどうよ？」

さくら　「引かないよっ（と嘘を言ってみる）」

佐藤　「嘘つけ、絶対引くよ」

とりあえず最悪の状態は回避できたかな・・・ちょっと安心しました。
今夜会いに行ってもいい？と聞いたら、地元の友達が来て麻雀大会になりそうとのことで、明日無事に会えることになりました。

・・・が、明日の夜は夜行バスでの大阪遠征が決まっています。

ラブホに行くぞとご機嫌な佐藤君、これを言ったらどんな顔をすることやら・・・。怖いです。

 

******ここまで書いてからお風呂に入りました*******

 

本を読みながら長風呂してた時に電話が。

明日のラブホは渋谷にするとのことでしたが、ここで大阪の話をしました。

急遽チケットが手に入り、会いたい友達もいるので明日の夜に夜行バスでいってくると（もちろん嘘ですけど）。

ひそかにお泊りを検討していたらしい佐藤君、無言に・・・。

 

さくら　「だって4日は仕事だって言ってたからさ・・・」

佐藤　「悪いけど、さすがに引くわ・・・」

さくら　「やっぱり引くよね・・・」

佐藤　「考えたんだけど、それって立派な浮気じゃね？」

さくら　「それはないよ」

佐藤　「俺は浮気してねーから。気持ちはずっとお前にあるし、体だけだから」

さくら　「どういう意味っ！？」

佐藤　「お前は気持ちがいっちゃってるじゃんか。浮気だよ、浮気。立派な浮気！」

さくら　「それはないって！気持ちはずーっと佐藤くんだけだもん」

佐藤　「やっぱり他の男に気がいくのは嫌だ」

さくら　「男って、別にあの子たち私の中では男じゃないよ」

佐藤　「どう見たって男だろ。俺とヤッてる時もアイドルに妄想したりしてないよな？」

さくら　「はぁー！？？」

佐藤　「嫌だ、それだけは絶対許せない・・・」

 

ああ、最悪。また一人で妄想モードに入ってしまった佐藤君。

 

佐藤　「ねぇ、誰のファンなのか教えろよ」

さくら　「だから、誰っていうのはないの！グループなの！」

佐藤　「意味わかんねーって！」

 

・・・結局堂々巡りです。

明日は会えるけど、一日この会話が続くかと思うと気が滅入ってきます。

私がいくら言っても嘘に聞こえちゃうんですかね。。。

『ジャ○ヲタの彼女』でネットでググッてみたら、悩んでる人多いみたいで驚きました。

けど、私はそういうヲタじゃないんだよー！あー、もう、どうしたら伝わるんでしょう・・・泣

愛してるのは佐藤君だけだし、ジャに関しては擬似恋愛モードにすらならないマネージメント目線なのに・・・。

誰か私の代わりに説明してやってくれーーーーーっ！！！

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