これまでの私の態度にも信用されない理由があるわけですから(好きだと意思表示をしない受身のところとか)、その辺を切り崩して行こうかと。(そもそも面倒臭いと思ってたのになんで取り直さなきゃいけないんだって話でもあるわけですけど、好きは好きなんです)
気持ちの上では、ここまで想いを寄せてくれる人に誠実であろうとも思っているわけです。
さくら 「私、佐藤くんに悲しんでほしくないし、悲しませようとしてるつもりもないのね。最初はこんな風に付き合うようになるとかも思ってなかったけど、今はちゃんと向き合いたいって思ってるよ」
佐藤 「じゃあ何でこういうことになるわけ?」
さくら 「佐藤くんを嫌な気持ちにさせるようなことは何にもしてるつもりないの。ただそこからじゃこっちの状況が目で見えないから不安にさせてるんだよね?」
佐藤 「・・・・・」
さくら 「傍にいれたらって思うけど、今の生活を突然変える事もできない。私にはここで1年作ってきたものがあるから、まだそれを捨てられない。好きだよ、傍にいたいけど、それはわかってほしい」
佐藤 「お前の言うこともわかるよ。けど、会えないことがこんなに辛いなんて思わなくって。遠距離ってやっぱ難しいよ」
ここで別れようと言われたら、素直に頷こうかと思ってました。
今なら別れてもほんの少し感傷に浸る程度で、すぐにいつもの生活に戻れるところにいるという自覚があったので。
佐藤 「けどさ、好きになっちゃったから、別れてもすっきりできないと思う。けど、お前の方が余裕そうなのがすっごいむかつく」
さくら 「好きになり過ぎないようにしてるんだよ、私は」
佐藤 「もっと好きになれよ。離れてられないくらい好きになれよ」
さくら 「やだよ、そんなの」
佐藤 「怖いんだろ」
さくら 「怖いよ」
佐藤 「受け止めてやるから、もっと本気になれよ」
急に目の前に佐藤くんが立っていて迫ってくるような気がして、無性にすがりつきたい気持ちが溢れて、思わず言ってました。
さくら 「本当はすっごい好きだよ。こないだ東京で一日一緒にいた時だって、どんどん好きになっちゃうから困ったくらい」
佐藤 「さくら、もう、急にそういうこと言うなよ」
佐藤くんが重たいため息をつきました。
佐藤 「・・・はぁ、ほんと、お前ってさ」
さくら 「・・・・・」
佐藤 「ずるいんだよ、お前は。小悪魔だ」
え、私が小悪魔ですか!?
・・・・・続く
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