なんだか惚気のようになってしまった昨日の連載でしたが、書きながら思ったのは、自分がいかにゆっくり派かか。相手が熱烈なほど波には乗りやすいけど、気持ちがついていかないんだ。
時々、本当に佐藤くんに会いたくなる時があります。
顔が見たいってよりは、抱きしめてほしいとか、よしよししてほしいとか、気持ちの拠り所的になんですけど。
8月8日現在、FさんとのCDジャケットの仕事の件で、不協和音が流れ始め、先日出した見積もりとスケジュールの戻しがこなくて、作業に入れずに丸一日が経過・・・納期まで時間がないので、非常にまずい状況でした。このまま何もなかったことにされちゃうんじゃないだろうか・・・そんな感じだったんです。
何の連絡もなく、電話をしても出てもらえず、9日になりました。
やっと電話が鳴ったのが夕日が沈んだ頃で、何だかはっきりしない先方のいいクチに、翌日再度打ち合わせすることになりました。
が。その日の夜遅く、Fさんから携帯に電話をもらいまして・・・
Fさん 「明日のことだけど、さくらちゃんはやっぱり仕事取りたいんだよね?」
さくら 「ええ、そりゃまぁ・・・」
Fさん 「正直、今日の見積もりでは出来る範囲は半分くらいなんだよね、予算的に」
さくら 「なるほど・・・。その件はまた明日あらためて・・・」
Fさん 「でさ、ちょっと相談なんだけど・・・」
言われた内容は、ひどいセクハラ的・・・なかば脅迫でした。
さくら 「申し訳ありませんが、それはお受けできません。コピーライティングとして仕事を評価していただけないのであれば、やる意味がありません。あくまでビジネスとして・・・・(などなど)・・・それでは明日予定通りにお伺いいたしますのでよろしくお願いいたします。」
半ば一方的に電話を切ると、もうちょっと違う言い方できたかなぁとかモンモンとしてしまいました。仕事のパートナーであるデザイナーに言うべきか言わぬべきか。佐藤くんにも言えないです、こんなこと。二人とも絶対に怒っていざこざするのは見えてます。
10日。夕方5時に先方へ出向き、打ち合わせ。昨日のことなど何もなかったかのように振舞うFさんと私。Fさんは、ものすごく渋り、話をない方向へ持って行こうとするんですが、他の社員の方がその場でさらっと書いたコピーを気に入ってくれて、ついでデザインイメージまで口頭提案したりとしていくうちに、話がまとまっていきまして。予定通り受注できることになりました。
正直、ここでのFさん、全然私の顔見ないわけです。本当にショックでした、こういうの初めてで。
・・・とはいえ、どうせやるなら売れるCDになってほしいわけです。
来月、ブログの方で宣伝しちゃうかもですが、プロデューサーは最悪ですが、アーティストはとってもいい人なので救われました。
さっそくその晩からせっせとコピーを考えて帰宅したのは日付が変わった頃。
佐藤くんは毎晩私が帰宅したとメールをすると電話してくれるんですけど、この日は甘えモードの私に、何かを察したようでした。
佐藤 「さくら、仕事でなにかあったの?」
さくら「え、なんで?」
佐藤 「今日は甘えん坊だから」
さくら「だめだった?」
佐藤 「いいよ。甘えろよ」
さくら「そう言われるとしずらいよ」
佐藤 「よしよし、さくらはいい子だ」
さくら「子ども扱いはいいよ」
佐藤 「今ベッド?」
さくら「うん」
佐藤 「ちょっと頭あげて?腕枕するから」
さくら「またテレフォンなんちゃらする気?」
佐藤 「いいから聞けって」
右手は腕枕。左手で肩を抱き寄せて、右手でゆっくりと髪を撫でて。俺の胸にもたれたさくらのおでこにちゅっとする。
佐藤 「・・・ちゃんと想像できた?」
さくら「うん・・・」
何だか泣きそうでした。
・・・・・続く・・・
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