あらすじ:嫉妬なんてしないはずなのに、なんでだろ。彼に「本当のところ俺のことどう思ってるんだ?」と聞かれ、さくらは自分に自分で問いかけてみる・・・
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この時のさくらは、「好き」の温度について考えてました。
表現の仕方で、相手が感じる温度が低くなってしまってるんですよね。どこかで自分が真剣にならないようにしてたことにも、気づき始めてました。
これまでも似たような事態になったりして、その都度うまくごまかして回避してきたけれど、このときの佐藤くんは少々シリアスで。
この人を失くしたくないって思ってました。
さくら 「ぶっちゃて言っていい?」
佐藤 「いいよ、ぶっちゃけろよ・・・(ちょっと引いてる)」
さくら 「言うよ?」
佐藤 「・・・おぅ」
さくら 「すごく、好きになった。最初に思ってたより、予想以上に好きになった」
佐藤 「・・・・・・・・・」
さくら 「・・・なんとか言ってよ」
佐藤 「うん・・・なんか急に恥ずかしくなって・・・」
照れる気持ち、すごくわかる。
けど、それをいじりたくなる人の気持ちも、ものすごくわかる。
いつもと立場逆転なことをいいことに、私は思い切って言わなかったことをふざけ半分の口調でまくし立てました。
さくら 「好きだよ。東京で会った時も、本当はスーツ姿がかっこよくてドキドキしちゃった」
佐藤 「え、マジで?」
さくら 「それからシャワー浴びた後の濡れた姿なんて色気あるなーって思うし、やきもち妬きのところは時々面倒だけど、かわいいって思うこともあるし、それから・・・」
佐藤 「もういいよ、なんかすっげー恥ずかしくて痒くなってきた」
さくら 「いつものお返しです」
佐藤 「なんかそういうの人づてに聞きたいな。直接言われるとすっげー恥ずかしい」
さくら 「でしょー?」
佐藤 「けど嬉しかった」
さくら 「めったに言わないよー、聞き納めかもしれないよ?」
佐藤 「もうさ」
さくら 「ん?」
佐藤 「すっげー会いたい」
さくら 「私も会いたくなってきちゃった」
ふと鏡に映った自分の顔を見ると、びっくりするほど幸せそうでした。
いつの間にか本気になってる??
いやいや、好きは好きだけど、ハマってるわけじゃない!
絶対ハマったりしないっ!!!
・・・続く・・・
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