前回までのあらすじ:
本の入稿作業に追われ、正直「男も酒も、なにもいらないから時間をくれ~!!」状態のさくらでしたが・・・
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28日。カバー、表紙、1巻を入稿。
31日、残りをすべて入稿。
入稿が終わって、夜23時すぎから友達の誕生会へ(主賓はすでに酔いつぶれてた)。ここでものすごく久しぶりにビール!ってか、いろんな友達に会ったのもめっちゃ久しぶりで。
みんな生きてるのか死んでるのかもわからなかったと言われたけど、それぐらいの生活だったんですよねー、ほんと。
テンションあがってはっちゃけてたところ、2週間前に知り合ったJくん(26歳、神戸出身)が話しかけてきました。
彼はこっちで仕事を探して、落ち着くまではゲストハウスを仮宿にしている人。ハウス系のDJでもあります。こっちでの仕事探し、家探しなどでちょくちょく相談に乗ってたんですよね。
30分ほど話したら、散歩に行こうと誘われました。二人で行くのは周りにも誤解を招くしと、他の女の子に声をかけたところみんな遠慮するから、面倒くさくなって二人で出かけました。
といっても目の前の海なんですが、5分ぐらい歩きまして光の当たらない砂浜に着席しました。
話の内容は沖縄で生活をする上での必要最低所得とか、親孝行に対する考え方とか、割と『語り』系。この人とはいつもそういう話になりがちです。結構好きなんです、語り合いって。
Jくん 「親孝行したいねんけど、何したらええんやろって空回ってまうねんなぁ」
さくら 「子供が元気でいるってお知らせするだけでもいいんだと思うよ」
Jくん 「せやなぁ。俺は難しく考えすぎとったんかなぁ。よし、明日おかんに電話するわ」
見た目はスキンヘッドでちょっと悪そうなんですが、童顔でかわいい顔をした、とっても素直な子です。いつの間にか『さくら姉』と呼び始めたこの子は、この連載のレギュラー化するキャラにはならないと思ってましたが、だったらなぜここに登場したのか??
・・・この日、ものすごく天気がよくて月が出てなかったために、星の数が半端じゃなかったんです、それこそ星座がわからないくらいで。
私は暗がりでJくんの顔を見て話すのもなんだと思いずっと空を見てたわけですが、いくつも流れ星を見つけて、その度「あ、流れ星!」と報告してたんですけど、ちょうど3回目くらいの時だったかな。すぐ近くに体温を感じてハッとしたんです。
人一人分ぐらい離れて座ってたはずのJくんが、ものすごく近くにいました。暗闇でも光ってる目がこっちを凝視してるのがわかります。もう少しで肌と肌が触れてしまう。私はわからない程度に右腕を自分の方に引き寄せて、距離を広げようとしました。
Jくん 「さくら姉は、いつもそうやって男から逃げるの?」
さくら 「(ドキッ)」
Jくん 「別に無理矢理襲ったりせえへんから安心して」
さくら 「襲われるなんて思ってないけど、なんとなく気まずいじゃん、触っちゃったりすると」
Jくん 「そう?俺は全然気まずくないで」
あー、もう、苦手です、こういうの。すっごい酔っ払ってたのに、醒める勢いです。
こんな時に佐藤くんのことを思い出していました。
無性に彼が恋しくなってしまって・・・
・・・・・続く・・・
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