前回までのあらすじ:
一緒に過ごした1週間が終わり、『彼氏』と『彼女』という肩書きがついたところで、
いよいよ遠距離恋愛のスタート・・・。
********************
25日昼過ぎに佐藤くんが去って行き、その日は思いっきり執筆に専念。夕日の時間には雨もやみ、何だかくたびれていたので、ゲストハウスのハンモックへ。
スタッフをしている男友達が突然に言いました。
友達 「佐藤くんと結局どうなったの?」
さくら「へ?(なんで知ってるの!?)」
友達 「すっごい入れ込んでたじゃん、彼。っつーか最近やたらモテてるよな?」
さくら「そうねぇ、モテてるね」
友達 「忙しい時に面倒くせーって言うなよ、男たちが聞いたら泣くぞ」
さくら「(バレてたのね・・・)」
一応佐藤くんと付き合うことになったが、微妙なので口外ナシでと釘を差し、普通に久々の世間話を。この友達も彼女が東京にいて、月に1回3日ほど会うような生活をしてるんですけど、結婚するまではこれでやっていきたいって人で。
この時気づいたんですけど、やっと平和な日々が戻ってきた・・・ってどこかホッとしてるんですよね。忙しくて仕方ないから恋愛さえも邪魔に感じるというか。
うまいこと遠距離で拘束されることなく楽しくやっていければ、バランスよくやっていけるんだけどね、と話してました。
翌日26日は普通に電話ぐらい。
翌27日は晴天。暑くて目を覚ましてとりあえず服のまま海へ飛び込んで涼んでいると、少し離れたところにやはり誰か泳いでいました。
目が悪いので誰かわからずでしたが、いつの間にか結構近くまで潜ってきて顔を出されると、トシくんでした。
さくら「おはよ~!」
トシ 「おはようございます。今日天気いいっすね!」
すがすがしい顔をしたトシくんは、浮き輪でぷかぷかする私とは違って、立ち泳ぎ。
つかまれば?と浮き輪の端につかまったトシくん、やたら顔が近いのでちょっとドキドキします。
トシ 「佐藤さんはもう帰られたんですか?」
さくら「うん、一昨日帰ってったよ」
トシ 「こないだのイベントの時に話したんですけど、もっと話したかったなぁ」
トシくんって、すごく純粋なんだと思います。この人から偽善とか腹黒さはまったく匂ってこない。ちゃんと付き合うならこういう人がよかったんだけどなーと思いつつ、気持ちが動かない私としては、せめて誠意を持って接しなければと腹をくくりました。
さくら「あのさ、こないだの返事のことなんだけど」
トシ 「(目で「はいっ」と言ってる)」
さくら「トシくんとは付き合えない」
トシ 「あー、やっぱりそうですか。やっぱり俺じゃ全然だめっすよね・・・」
さくら「そういうことじゃないの。誰だからいいとかじゃなくて、恋愛モードじゃないだけなんだ」
トシ 「(むっとして)恋愛モードってなんっすか?恋愛するのにそんなもん関係あるんスか?」
さくら「(そう言われる答えにくい)」
トシ 「人を好きになるのって、時も場所も状況も選ばないもんじゃないですか」
・・・ズドンときました。
トシ 「じゃあ、そろそろ仕事なんで行きますね」
身を翻してトシくんは泳いでいってしまいました。
誰かを好きになるのは突然のことで、それまで予想もできない。失望することがあって育つ前に芽を摘むことはあっても、気になった時点できっともう恋が始まってる。
これまで何度か経験があったというのに、目を醒まされたような気分になりました。
・・・続く・・・
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COMMENT
はじめまして
ブログランキングから辿り付きました。
戸惑う気持ち、すっごい共感できます!(私も青森~岡山で遠恋中です)
でも今は7月の話しで、今の続いてらっしゃるんですよね!
どんな経緯で今に至って行くのか、続きがとても楽しみです。
また寄らせてもらいますね!
Re:はじめまして
コメントありがとうございます。すごく嬉しかったです♪
今も続いてます、なんとか(笑)
最近は結構事件が続いてますが(そのうち書きますね)戸惑いは今も時々・・・前よりは開き直れるようになってきましたがw
またぜひどうぞ~!