Ryoが実家で借りてきた車に乗りこむと、たまたま流れていたTV。
芸能界鈍感王とやらで、ドッキリされるタレントに気づかれずに、周囲の人が何回キスできるかをやってたんですが、もう、目が点になりながら見てました。
(誰か見てた人いますか?)
Ryo「・・・口開いてるぞ」
さくら「だってさ、この人たち、アリなわけ、これは」
Ryo「仕事だから?」
さくら「ほとんどエキストラなのに、この人たちにだって恋人とかいるでしょ?てか、誰とでもキスできちゃうのって普通なわけ?仕事とはいえさぁ」
具志堅さんが出てるところで、チュッじゃなくて、チューとか、ブチュウー的なものまで出てきて、衝撃。
皆様、キスに慣れた感じで。見ず知らずの人ともあんな風にキスできるのか。
Ryo「テレビにムキになるなよ。もう消すぞ(消した)」
さくら「テレビだったら何でもありなの?」
Ryo「なんなんだよ、今日は。なんかおかしいぞ」
さくら「じゃあRyoは仕事だったらあんなにできる?」
Ryo「俺は・・・仕事だったら仕方ないかな。ドラマでもキスシーンぐらいあるだろ」
さくら「俳優の仕事じゃなくて、エキストラだよ?節操なく何回もいろんな人とするんだよ?あ!やっぱり男としては相手が誰とでもGood Kisserじゃなきゃカッコつかないとか思ってる?やっぱりそういうもの??」
Ryo「だ、だいたいそんなもんじゃないか?」
さくら「・・・・・・」
帰宅してから思い返すと、なんでこんなにモンモンとしてたのか、私。
キスしてる人たちばっかりに目がいってしまい、あまりに自然に、それこそ慣れた恋人としてるかのようにしてたもので・・・。
わけわかんなくなるほどの回数だし、後半に行くほどディープになっていったり、カラダへの接触の仕方も・・・
や、やっぱり変だよ、あれ。おかしい。何かがおかしい。
Ryo「俺、刺激されてキスしたくなっちゃった」
さくら「やだっ。あんなのに刺激されたなんて!」
Ryo「嘘。口実のために言っただけ。なんのためにここまできたと思ってんだよ」
助手席に迫り来るRyo。
なんだかキスする気分になんてならない(むしろ真逆)な私はドアの方へ後ずさり。
Ryo「逃げるな」
さくら「だって」
Ryo「こっちこいよ(腕をつかんで)ぎゅってするだけにするから!」
さくら「なんか嫌だ」
Ryo「なんだよ、テレビと一緒にすんなよ!(すっごいイライラしてる)」
別にムードを作れってわけじゃないんですが、入りが嫌だったというか・・・女性の方ならわかるかも??
結局根負けしたRyoが車の外へ出てしまい、タバコをぷかぷか(禁煙車のため)。
私も外へ出て、タバコに火をつけました。
さくら「・・・怒ってる?」
Ryo「怒ったのはそっちだろ」
さくら「怒ってないよ」
Ryo「俺だって怒ってない」
さくら「イライラしてるじゃん(Ryoはちょっと貧乏ゆすりしてたので)」
Ryoは無言のまま私を引き寄せ、後ろからそっと抱きしめて(二人ともそのままタバコを吸い続けた)
Ryo「あんまり焦らすなよ」
さくら「そんなつもりじゃないんだけど・・・」
背中に硬いものを押し付けてくるRyoは、私を緊張させてました。
髪とか耳あたりに近すぎる気配とか・・・
Ryo「いい匂いがする。シャワー浴びてきた?」
・・・もうRyoのペースでした。
展開が想像できると思いますが、屋外で勢いづくなんて私的にはありえないので、車の中へ。
ここで後部座席に行くか、有料密室へ行くかと聞かれ、私は乙女の身だしなみの準備が甘いという現実を思い出し、ものっそい焦りました。
もちろん、そんなことでRyoは止められません。。。
iPhoneでさらりとホテルを調べ、10分後には現地到着。
身だしなみ以前に、いわゆる「そういうこと」が久しぶりすぎて(何年振り!?)、激しく緊張。
低層ホテルでエレベーターなどなく、鍵を受け取ったらすぐに部屋。
心の準備というか、まさかこんなに早くこんなことになるなんて思ってもなかったから。
(むしろ温泉どうしよう・・・と、ちょっと先のことを考えてたくらいで今日なんて思いもせず)
振り返れば、ものすごく流されまくってた。
冷静になればわかるんですけど、あの時は選択肢がないように感じてました。
部屋に入って抱き寄せられても、硬直。
Ryo「なんでそんな緊張してるの?」
さくら「なんでそんなに余裕なの?」
Ryo「全然余裕ないよ。今すぐ脱がせたいの我慢してる」
そういう「余裕」ではなくて・・・汗
もう書くのが恥ずかしいんですが、これまでもこういう気持ちを乗り越え、過去の記録を綴ってきたことをよかったと思う部分もあるので頑張ります。
しばしのイチャイチャ攻撃を受け、解放された私はバスルームへ。
乙女の身だしなみに集中してると、バスルームのドア越しに「まだー?」「はやくー!」とせかす声が。
「今開けたら殺すっ!」と言い返しながら、なんだか情けない気持ちに。
なにやってんだろ、私。。。
Ryo「終わったー?」
さくら「終わったけど、開けないで!」
Ryo「なんで?」
さくら「いい子だから、あっち行ってて!」
しばらくすると、突然明かりが消えてびっくり。
ドアの方を振り返ると、懐中電灯を持った裸のRyoが入ってくるところでした。
Ryo「明るいのが恥ずかしいんだろ?暗くしたから安心しろ」
さくら「それ(懐中電灯)、どうしたの?」
Ryo「部屋に置いてあった」
お湯を溜めてないバスタブのふちに懐中電灯を置くと、さっそく目的のものに着手するRyo。
私はもー、緊張しすぎてめまいがしそうでした。
(かくかくしか・・・)
途中で部屋の方へ移動。
まぶしすぎる部屋の明かりを落としてもらいつつ、その間にRyoのカラダを見てたけど、衰えのかけらも感じられない(あの頃とまったく変わってない)造形美。
ますます自分が嫌になるというか、逃げ出したくなるしまつ。
さくら「Ryoのカラダ、綺麗すぎる」
Ryo「最近***筋(おへその脇の縦の筋肉)鍛えてるから、(などなど説明する)」
触らずにいられない芸術品のようなカラダは健在。
これだけは本当に見惚れてしまう。
気づけばRyoもこっちをじーっと見てるので(こっちが見えるということは、向こうからも見えてるということ)、我に返りました。
さくら「あんまり見ないで」
Ryo「なんで?綺麗だよ」
さくら「(余計に恥ずかしい)見ないで」
Ryo「暗くしてやってんだから、文句言うな」
さくら「見えてるもん。全部暗くして?」
Ryo「見えなくなるからダメ」
さくら「だから見ないでってば」
Ryo「もういい加減、黙れって。今更何恥ずかしがってんだよ」
さくら「しょーがないでしょ、恥ずかしいもんは恥ずかしいんだから」
Ryo「(実力行使)」
(かくかくしかじか)
気づけば2時。
Ryoに腕枕してもらって、いつの間にか緊張などどこかへ行ってしまい、すっかりくつろぐ私。
Ryoはカラダのことを気遣ってくれたり、よしよししてくれたり、コトが終わった後の方がとびきり優しい。
得意の「俺様」はいずこへ??
Ryo「このまま朝までいて、IKEAでも行くか?」
さくら「え、車返さなくていいの?」
Ryo「あー、そうだ。車なぁ・・・」
さくら「けどね、もし車があったとしても、明日、お母さんと美術館行く約束してるんだよね」
Ryo「マジで!?お前、GWの予定は?まさか予定いっぱいにしてないよな?」
さくら「うん。4日と8日にライブがあって、あと日付決まってないけど友達と会うぐらいだよ。あとどこかでお墓参り行くけど」
Ryo「じゃあ、それ以外は全部一緒にいれる?」
さくら「Ryoは予定ないの?」
Ryo「ないことはないけど、別にいいから」
さくら「会いすぎになっちゃうよ」
Ryo「だめ?」
こんな話をしてたら地震が。
そこで防災道具を用意してないことにお説教された。。。
(自分だって用意してないくせに)
海外にいた方が安全だとかって話から、転勤の話を聞いてみました。
Ryo「まぁ、この先ないとは言えないけど・・・正直、年内にあるかもしれない。上司には早く結婚しろって言われてる」
さくら「そうなんだ・・・」
Ryo「見合い、とか・・・」
さくら「え?」
Ryo「なんでもない!」
それ以上追求しなかったけど、Ryoには見合い話が出てるようです。
転勤前に身を固めろってことなんでしょうね。
そして唐突に、「GW中は避妊しないで妊娠したら結婚すると賭けないか」と言われました。
すかさずiPhoneで排卵日をチェック。
なんともろGW中が妊娠可能と出てました。
さくら「賭けない。知ってたんでしょ」
Ryo「知ってた」
さくら「賭けないからね」
Ryo「わかったよ」
深いため息をついたRyoは、なんだか暗い表情になってしまい、そっぽを向いてしまいました。
Ryo「なんか気持ちが焦ってる。やっぱお前が他の男と会うのとか、無理かも」
さくら「・・・・・」
Ryo「俺に秘密にして。そういうの、全部言わないでいいから」
さくら「わかった・・・」
Ryoはぎゅーっと抱きしめてきて、そのまま(かくかくしかじか)
ちょっと仮眠して、朝5時半ぐらいに送ってもらい、帰りました。
(うちの父は毎朝6時起きで、予告なしの朝帰りはいろいろと問題があるので)
あのとき、Ryoには言わなかったけど、お見合いしてみたらいいと思うよ。
Ryoは視野が狭くなってるから、いろんな女性と向き合ってみたら、違う未来が見えるかもしれない。
私もデイトの誘いとかあったら行くつもりだし、お互いその方がいいと思う。
言わなかったけど、そんなことを考えてました。
[6回]
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